世の中は「スピーチ・プレゼン力があって当然」という時代に突入しています。事実、スピーチ・プレゼン力を上げるための講座は多数開講されており、様々な分野で活躍する方が受講されています。

学校教育にもその重要性が浸透しており、先生方は子供達に「スピーチ力」「プレゼン力」をどう伝えようか、と日々学びを深めておられます。私のセミナーにも、毎回「教員です」という方がいらっしゃり、先生方の学ぶ姿勢に、私自身が心震え、感動しています。

 

教員向けスピーチ研修会

先日、静岡県高校学校養護教育研究会様の夏期研修会に呼んでいただきました。

 

(夏期1回目の研修との事で、「癒し」も提供したく、浴衣にて講演いたしました)

 

研修会では、先生方に「想像力」を使い、相手を動かすスピーチをする方法をお伝えしました。
学校の先生は、想像力と共感力に長けています。生徒の話に共感することはもちろん、生徒の現状を見極めつつ、今後起こりうる状況を想像し、行動に移す。至って普通に行なっているこの感覚は、まさに想像力を駆使したものなのです。

この想像力がなければ、その場に適した表現をすることはできません。例えば、明らかにムスッとした態度の生徒に対する「どうしたの?」と号泣している生徒に対する「どうしたの?」は、違いますよね。同じ「どうしたの?」という問いかけであったとしても、相手の心理的状況や、その場の空気で私たちは無意識に伝え方を変化させています。

 

この力を無意識から意識的に変化させ、相手・その場の状況・伝える意図を加味しながら表現することで、より伝達力が高まるのです。研修会では、実際にテキスト文書を用意し、様々な表現に挑戦して頂きました。

 

先生自身の影響力は、生徒の心の発達に繋がる

 

今回、「校内でたった一人の養護教諭の影響力を上げ、職員・生徒への伝える力を高めたい」というお話を頂戴し、実現いたしました。このような研修会は、初ということ。とてもありがたいお話です。

文科省から公布される学習指導要領では、生徒に対して「言語活動の強化」は謳われていますが、それを指導する先生へ対しての教育は、あまり普及していないように感じます。

生徒は、先生の背中をみて学習します。私も高等学校で授業を持っていた時、授業内容よりも何よりも「先生である私に生徒は感化されているのではないか」と感じ、自己研鑽の必要性を感じたものです。

自分自身の影響力を高めるということは、生徒の心の発達に繋がるのです。ですから、先生自身がどんなスタンスで生徒に接するのか、どんなパフォーマンスをするのか、ということが重要になってくるのです。

教室での自分のパフォーマンス・職員室でのパフォーマンス、自分自身をぜひ観察してみてください。新たな発見に繋がるはずです。

 

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