人前で話すときに、聴き手から良い反応が欲しい、と思うこと、ありませんか?
誰でも感じてしまうことだと思うのです…が、今日はこの感情に潜む注意点について、お話しします。
高校生の時、学校関係で、新潟市役所にて核兵器廃絶のボランティアをしたことがありました。その時、被爆2世であるという女性の講演がありました。
聴き手は、私たち高校生だけでなく、新聞記者の方、テレビ局、市役所の職員、一般市民…合計100名ほどが市役所のロビーにいたのではないかと記憶しています。
話し手の女性は、人前で話をするお仕事ではありません。普通の主婦の方です。緊張されている様子でした。
見返り
女性の話は、聴き手を引き込みました。いたって普通の話し方でした。それでも、10年以上たった今でも覚えているほどの、インパクトがあったわけです。
何が聴き手を引き込んだのかと言えば、その方がなんの見栄も張らず、ただ、素直に目の前の方にご自身の経験を伝え、何かに活きれば…という思い一つであったからです。
そこに聴き手からの見返りを求めていないからです。
ついつい、「上手く話そう」「自分に有利な状態になるように」等、考えてしまうとテクニックを身に着ければ何とかなるんじゃないか、知識を深めればなんとかなるのでは、思ってしまいます。
さらに、「いい反応を引き出したい」「感謝されたい」などの気持ちが入ってくると、これはもう、話し手が聴き手に対して見返りを求めていることと同じです。
プレゼントを贈る時と同じ
誰かにプレゼントを贈るときと同じで、「喜ぶ姿を見たい」は、贈り手の願望なのであって、受け手の願望ではありません。
もちろん、相手を想って贈ろうと思ったのだから、それはそれでいいのですが、「反応」を期待してはいけないのです。
贈る気持ちまでは、あなたのテリトリー。
でも、受け取った後の反応は相手のテリトリーです。
高いプレゼント贈ってやったんだから、喜べよ。なんて、言われたくも、思われたくもないですよね(笑)
お話も、それと同じなのです。
舞台では、もちろん「笑い」を取りに行くシーンはあります。意図的に作ります。しかしお客様の反応は、一度たりとも同じであることはありません。鉄板ネタで今までウケ続けてきたけれど、ウケない日だってあるのです。
聴き手は必ず笑うはず、と思って作りません。笑えるように仕掛けは作りますが、100発100中では、ありません。
最後に
技術を身に着けることは、より相手に伝わりやすくなります。有効な手段です。しかし、それが全ての回で的中すると、過信してはいけません。そして、聴き手の反応に、見返りを求めてはいけません。
緊張を緩和させる方法も、頭をパニックにさせないようにするトレーニングも、あなたのためにあるようであって、生徒さんがあなたから、より学びやすくするためにあるのです。
人前を克服することは、未来を切り拓く
それではまた次回、お会いしましょう~!
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