役者が稽古する段階に、ヒントはある
自分がセミナーを作ることになった時、まず一通り作ってから、覚える。という作業をしていませんか?その覚える作業の中で、レジュメを完璧に作ってしまってから、覚えるという順番にしていませんか?
結果、本番で作ったレジュメを思いっきり見て、読み上げるだけになってしまった…そんな経験は、ありませんか?
セミナー作りの段階は、舞台の稽古とよく似ています。その中でも今日お勧めしたいのは、「半立ち稽古」です。この「半立ち稽古」は、初めてセミナーを作るとき、そして人前で話す練習としても非常に役に立ちます。
通常、舞台の稽古を進めるとき、このような順番で行います。(例外もあり)
①本読み…台本をみんなで読む稽古。座って行われることが多い。
②半立ち稽古…台本を持ったまま、動きや所作を決めていく。
③立ち稽古…台本を離して稽古する。
④通し稽古…本番通りに一通り通してみる
⑤ゲネプロ…本番同様に行う(舞台上で)
⑥本番
ざっくりとですが、このような工程を踏んで、本番を迎えているのです。その中でも、セミナーを行う時に真似したいのは、②の半立ち稽古です。
作ったレジュメ(台本)をそのまま読むのではなく、動きをつけて読むため、レジュメをずっと見ている訳にも行きません。もちろん、覚えるところはきちんと覚えなければいけませんが、意外と机の上で作ったものと、実際に立ってやってみるものって、違う…ここに気が付けるのが、良いところです。
机上と、実際の違い
【時間の流れ】
まず、時間の流れが違います。頭の中で考えているものと、実際の流れって、違いますよね。この誤差が、パニック状態を引き起こしやすい。あれ?!想定していた時間と違う!という状況になりかねません。これが怖いから、レジュメを見てしまうことも。早い段階で、このギャップを埋めましょう。
【レジュメに頼る自分】
次に、レジュメに頼り切っている自分に気が付きます。ずっとレジュメを読んでしまっていて、伝える…というよりも発表に近い状態。まずは、レジュメに頼らない自分をここで作りましょう。
【詰め込み過ぎor少なすぎに気づく】
実際にレジュメをあてにせず、声に出しながら練習をしてみることで、内容が詰め込み過ぎなのか、少なすぎなのか?という分量配分が分かります。
半立ち稽古は、セリフを完璧に覚えていなくても行われます。まず、完璧に覚えてから練習を…と思ってしまうこともあるかと思いますが、役者さんはそれをしません。5割~6割くらい覚えたら、今度は立ちながら稽古をして身体に落とし込みます。
稽古しては、修正し、稽古しては、修正し…これを繰り返して、お客様へお届けするものを作っていくのです。そして、結果的に台本(レジュメ)に頼らない自分が作り上げられていくのです。
最初から、全部覚えてから練習しようとしない。だいたいの流れが頭に入ったら、一度、声に出して実際に動いてみるという、練習をしてみてください^^
人前を克服することは、未来を切り拓く
それではまた次回、お会いしましょう~!
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