昨日のコラムにも書きましたが、人前で緊張したときに意識したいのは、「呼吸」と「リラックス」です。今日は特に「呼吸」中でも、「腹式呼吸」にフォーカスしてみましょう。

 

なんで呼吸を推すの?

まず初めに、どうしてここまで、私は呼吸が大切と力説するのか。それは私が喘息患者だからです。4年前までは重症持続型でした。

現在も、抗アレルギー剤と気管支拡張剤入吸入ステロイドを毎日使い、発作を起こさないようコントロールしています。それでも、週に1度は息苦しさが出てきます。夏の夕立のあとは、階段を上がるのが苦しくなります。

 

喘息は嫌なものですが、常に呼吸を気にするようになったんです。すると…呼吸からくる心の状態や、パフォーマンスの質の違いに気が付くようになりました。

 

これは使える!と、4年前からずっと観察しつづけたんです笑 そして、自分の診察ついでに医者に呼吸のことを教えてもらう…。そんなこんなで見えてきたものがたくさんあるわけです笑

 

呼吸と身体の実験

さて、本題へ行きましょう。

人は緊張すると、身体が固くなり、結果どうしても呼吸が荒くなりがちになります。ちょっと実験してみましょう。

脇を軽く開けたまま、「あ~緊張する~」というのと、脇をキュッと閉めて「あ~緊張する~」というのは、どちらの方が、緊張しますか?

 

脇をキュッと閉めた方が、一瞬にして緊張感と不安な気持ちが身体に広がりませんでしたか?

 

もう一つ実験。脇を軽く開けたまま呼吸をするのと、脇をキュッと閉めて呼吸するのは、どちらの方が、苦しいですか?

 

脇を閉めている方が苦しいですよね。

 

身体が固くなればなるほど、呼吸も浅くなるのです。特に脇を閉めるという状態は、胸郭(肺などを守る肋骨、胸骨の総称)を圧迫し、動きを妨げているからなんです。

 

呼吸が浅くなると、酸素が十分に循環してくれません。結果、軽い酸欠状態を起こした脳により、不安感は増幅するのです。また、呼吸が苦しいので吸おう吸おうとし、今度は過呼吸状態になることもあります。

 

 

パニック時には、腹式呼吸を

人前に立った時に、パニック状態になったり、発汗があったり、手足の震え・しびれが起きるのは、不安感や緊張から身体が固くなり、呼吸が浅くなっていることが原因であるとも、考えられます。(あくまで原因の一つ)

そして、息が吸えないことから、恐怖感や不安感をあおってしまうのです。

 

呼吸と心理状態というのも、非常に深い関係があるのです。

 

喘息で、呼吸困難になった時、一瞬でパニック状態になります。病院でも‟普段から腹式呼吸を”と勧められます。発作状態では胸郭が圧迫されているからです。先ほどの、脇を閉めた状態と同じです。

腹式呼吸なら、身体が緊張状態にあっても、胸郭をあまり広げずに呼吸ができるので、酸素不足を防ぐことができるのです。

 

緊張状態の身体には、腹式呼吸が理にかなっています。また、腹式呼吸は安定した声を出すためにも必要な技術。あなたも是非、腹式呼吸を意識して、生活してみてくださいね。

 

人前を克服することは、未来を切り開く
それではまた次回、お会いしましょう~!

人前克服トレーナー海野美穂

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